2020年5月9日土曜日

日本と米国の上場企業の違い

アンジェス相場、賑わっていますね。
2018年にはサンバイオ相場がありました。窪田製薬、そーせいなどエセ?!バイオテクノロジー銘柄が投機心を誘いますね。

では日本のバイオ関連企業の業績はどうでしょうか?

アンジェスの業績
(百万円)2017  2018  2019
売上高  365    610      326
営業利益 -3,288 -3,065  -3,270
利益率  -%   -%   -%
配当    0    0    0

アンジェスを例にとりましたが、日本の殆どのバイオ関連企業が長年利益を出せていない大赤字会社で、お荷物企業なんです。

一方米国のハイテクバイオ企業はどうかというと、
ギリアド・サイエンシズを例にとり業績を見ますと
(万ドル)2017  2018  2019
売上高  26,107 22,127 22,449
営業利益 14,124 8,200   4,287
利益率  54%  37%   19%

となっています。バイオ企業ですから売上が安定しませんが、ちゃんと本業で利益を出し、しかも配当も3%強分配しています。

ギリアドを代表として例に出しましたが、米国バイオ医薬品企業で大手の筆頭と目されるアッヴィ(ABBV)なども高い利益率を誇り、赤字など垂れ流しておらず、こちらもちゃんと配当を出しています。

日本の創薬ベンチャー企業で配当を出している会社は見たことがありません。
ちなみに日本のバイオ関連企業は軒並み数千億の時価総額を誇ります。

庶民の投資目的
株式は企業の将来の(配当可能)利益やキャッシュフローを元に価値は形成されるとあります。
投資の目的はお金を増やすことだけが目的ではないと言われることがあります。でもおおかたの人は、自分の資産を増やすことが目的で投資しているのではないでしょうか?
有り余るほどのお金をお持ちな資産家の方は、社会貢献で?赤字会社に資金を入れるのでしょうが、私たちのような普段つつましやかに生きている庶民はそんなことはできません。

日本のマーケットは発展途上国?
日本の株式市場は”異常なマーケット”である言われるゆえんは、バイオ関連企業の時価総額でも証明できますね。
私は日本の上場企業に頑張ってほしいという強い思いはありますが、こと経営に関しては甘すぎるような気がしてなりません。各国で制度の違いはあると思いますが、せめて損益トントンにする努力はすべきではと思います。

日本の株式市場の未来
米国企業投資を推奨しているわけではありませんが、このような企業に上場を許す日本の株式上場基準を見直す時期が来ていると思います。
全ての業種で赤字体質を続けることができないように、業界を超えてリストラクチャリングする。そして限られた企業だけが株主、敷いては社会に貢献していくことが望まれますね。
そしてそのことが、日本経済全体を押し上げていき、米国とは違う形の格差の少ない資本主義国になるための第一歩だと確信します。

まとめ
米国上場企業は利益面に関しては素晴らしいと言わざるを得ないと思います。

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