2022年7月3日日曜日

GPIF、2021決算ウオッチ


GPIFの2021年度決算報告が出ましたので感想を兼ねてレポートします。
さすが!?今回も安定的に年金積立金を増やしてくれています。

2021年度GPIFの運用状況

運用実績

2021年度は年率5.42%、2001年からでは3.69%となっています。
昨年度が25.15%と驚異的なパフォーマンスでしたので見劣りしますが、それでもプラス5%オーバーはすごい数字です。


また特筆すべきはインカムゲインが収益の約30%程度(累計では40%強)あるということも驚きです。インカムゲインは収益の下支えになり、運用安定度に貢献しているようです。


ポートフォリオ

外国債券相場が下落を反映して外債の割合が少なくなり、為替の影響で比較的好調だった外国株式を減らし国内債券に資金を振り向けたようです。


運用資産総額

3月末で196兆円余りと200兆円に迫っています。
(孫さんの「豆腐を数えるよう」にではないですが想像しにくい額ですね)

運用経費

ファンドの信託報酬になるものが経費が0.02%とまずまず低コストで運用しています。
まあ200兆円の0.02%ですので、金額にしますと400億円になります。
「そんなもんかな」という印象。

ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)との比較

GPIFと同じようなポートフォリオで運用をしているニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)の3月末分と比較してみます。


ニッセイのファンドは為替の影響を反映して割合が増えた外国株式、債券をこの期間はともに細かなリバランスをしていないような感じ。

運用の基本方針が4試算均等である2つのファンドでありますが、もちろん実際の運用の仕方にはそれぞれ特色があります。
また、GPIFはEGS系株式のアクティブファンドにも投資をしていますし、国内債券に物価連動債を取り入れたりと投資対象が多岐にわたっており一律に比較するのは難しい面もあります。

個人的にはシンプルなパッシブ型の投資をしているニッセイのファンドが好感を持てます。
実は年間のパフォーマンスも若干ニッセイのファンドの方が良いようですし。

さいごに

なにわともあれ高齢化していく一方の日本。年金予算はいくらあっても足りないのでGPIFが多少なりとも国庫金への拠出をしてくれているのはありがたいです。
今の運用がベストではないと考えますが、及第点をとってくれているのでGPIFにはエールを送りたいです。

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