2022年6月22日水曜日

公的年金受給、繰上げ、繰下げ、どちらがいいの?


昨年老後2000万円問題がニュースになり大議論を呼びましたが、最近は話題になることも少なくなっています。
もうみんなあきらめた?物価が上がり目先の生活が大変でそれどころでは無い?などなど。この問題も”人の噂も七十五日”と同等の単なる噂話だったんでしょうかね。

年金の受給時期を考える

今年4月から年金制度が大きく変わっていますね。

ご存知のとおり制度変更のポイントは
①被用者保険における適用範囲の拡大
②在職中における年金受給の仕組みの見直し
③受給開始時期における選択肢の拡大
④確定拠出年金における加入可能要件の見直し

私のようにこれから年金を受給する予定の人がいちばん関心あるのが、③受給開始時期における選択肢の拡大です。
どうせもらうならできるだけ手取り年金額増やしたいということです。
いわゆる”年金の繰上げ、繰下げ、どうすればお得”なのかです。

受給開始時期における選択肢の拡大の部分で、繰下げ受給のメリットが強調して取り上げられたりしますが、実は繰上げした際の減額率が0.5%から0.4%になったことがいちばん大きい制度変更ではないかと私は思います。

簡易的に年金受給シミレーションしてみました。
設定条件
・標準受給65歳で年金額170万円
・税金や控除を考慮せず、年金を全て投資にあてて、年率4%で運用した場合
・受給パターン次の3つ
  ①60歳繰上げ ②65歳標準 ③65歳厚生年金/70歳基礎年金繰下げ

※66歳~77歳までは省略

年金受取額単体だけですと80歳、81歳で65歳開始・65/70開始が60歳繰上げを上回ることになります。(赤文字参照)

しかし年金を全額4%で運用したと仮定した場合、なんと60歳繰上げ受給開始したケースがその他(標準受給・繰下げ)を下回ることはないのです。0.4%の減額があってもです。

あくまでも諸税金や税額控除、加給年金などを考慮しない単純なシミレーションですが、複利マジックの働きに驚きの結果を叩き出しました。

現実の問題としてどれくらいの手取り金額になるかは未知数です。
(年金制度は行動経済学に則って複雑怪奇にされています)

でも”繰下げ受給が有利である”という単純なプロパガンダの罠にハマらないように、自分で受給時期を見極める視点を持ちたいと強く思う作業になりました。
(それだけで十分シミュレーションをやった価値はあった!)

年金は長生き保険と言われたりしますが…

取らぬ狸の皮算用的な計算をしましたが、「PLAN75」のような安楽死制度が未だのない日本では、自分が何歳まで生きるかは決めることができないので、年金受給時期で有利不利はないというのが通説。

超長生きすれば繰下げ受給が有利になるかもしれません。でも元気で生活できていればいいですが、健康寿命を過ぎて多くの年金を貰ってもという気もします。
個人的には標準の65歳からもらうのがいいのかなと思っています。

さいごに

年金は長生き保険などとも言われたりしますが、自分としては支払った保険料分くらいは元気で生きているうちにもらいたいです。

※今回のシミュレーションが正しくない場合もありますのでご承知くださいませ。
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