2022年5月29日日曜日

良いインフレと悪いインフレ


ウクライナ侵攻で原油や天然ガスの価格が暴騰していますが、戦争が終結してもしばらくコモディティは高値安定となりそうですね。
というのも、日本をはじめ先進国(米国を除く)は人口減少の傾向がありますが、世界的にはまだまだ人口が増加しており、今後も食料品価格も値上げ圧力がかかります。このファクトは世界的景気後退に陥ったとしたも確定的なことだからです。
今後ブロック経済化が進む可能性があり、日本も農業政策を再点検する時期が来ているのかも知れません。

今回のインフレは悪いインフレ?!

インフレには良いインフレと悪いインフレがあります。
前者はデマンド・プル・インフレで、主に需要の増加によって起こる。
後者はコストプッシュ・インフレで、生産コストなどの経費の増加によって起こる。

今回起こっているインフレは複合的な要素がありますが、基本的にはコストプッシュ・インフレの様相を呈しています。

コストプッシュ・インフレが進むとスタッグフレーション(物価上昇と景気後退の併存)を起こしかねないという恐れが今回のマーケットの波乱につながっているのでしょう。

1970年代にアメリカで起こったスタッグフレーション

(出所:米労働統計局)

図で見ますと現在は当時1973年辺りですかね。もし景気後退になると株式はSP500であと▲30%程度の下落はありそう。合計ドローダウン▲50%ですか。当時も高値回復まで8年程度かかっています。
救いは、ちゃんと高値更新して今現在当時の数十倍になっているというファクト。

1970年代の日経平均推移

(出所:日経電子版)
因みに日経平均はオイルショック前は過剰性流動相場が起こり、1年間で2倍になっています。
しかしその後もオイルショックで大幅下落がありましたが、株価は上昇し続けています。
当時の暴騰はバブルではなかったんですね。日本経済が一番勢いがあった時期だったのでしょう。

長期で株式インデックスを保有することの重要性

今回の米国株の大幅調整がどこまで進むかわかりませんが、長期的には戻す可能性は高いと信じるしかない。
未来のことは誰にも分からない
でも確実に言えることは、企業はイノベーションを起こし続けていくことは間違いありません。それを牽引していってくれるのが米国企業であり、それに伴いワールドインデックスが膨張していくことになるでしょう。

結局最後はいつも同じ。
今回たとえスタッグフレーションが到来して長期低迷期が続いたとしても、インデックス投資は継続しましょう。

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